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介護保険料の上昇を抑えるためにできることはいろいろある。

    今年は介護保険料が改定される年。

    4月から改定される記事が、新聞で発表されました。

    全国、ほとんどの自治体がそうですが、結局、今よりも上がってしまいます。

    神戸市の場合、月額で平均531円、年額で平均6372円も上がります。

    ご覧ください。

    介護保険料は、制度が始まって以来、うなぎ上りに上がり続けています。

     ◇介護保険料の基準月額(月額平均保険料)と年額平均保険料の推移
       第1期 2000年~ 3137円(年額37644円)
       第2期 2003年~ 3445円(年額41340円)
       第3期 2006年~ 4694円(年額56328円)
       第4期 2009年~ 4640円(年額55680円)
       第5期 2012年~ 5200円(年額62406円)
       第6期 2015年~ 5729円(年額68748円)
       第7期 2018年~ 6260円(年額75120円)

    国保料も介護保険料も上がる。

    例えば、
    〇夫婦65歳以上の2人世帯の年金生活者。
    所得60万(年金収入180万)の場合…

    (平成29年度)
    国保料 46890円 介護保険料 79060円 計 125950円

    (平成30年度)
    国保料 53460円 介護保険料 86380円 計 139840円

    よって、国保料は6570円の増。

    介護保険料は7320円の増で、合計13890円の増。

    月15万円の収入で、これだけの保険料を払うのはキツイ。

    「介護給付費等準備基金を半分取り崩して、保険料の上昇抑制に活用した」と、当局は説明します。

    たしかに、基金の取り崩しもなければ、もっと悲惨です。

    しかし、手段は他にもあるのです。

    私は、予算特別委員会で提案をしました。

    2012年度から2014年度までの3年間(第5期)で、全国10市町が一般会計から介護保険事業特別会計への法定外繰り入れをおこなっています。

    「保険料基準額を前期よりも大幅に引き上げることのないようにしたかった」などと、高齢者の介護保険料の負担軽減を目的に実施しています。

    自治体として、値上げ抑制のために出来ることはまだあるのです。

    私が質した時には、当局はこのような他の市町での経験を知らなかったようでした。

    そもそも、介護サービスや介護労働者の確保など必要経費が上昇するのは当たり前です。

    そんな中、神戸市よりも激しく上がっている都市もあります。

    日本共産党は、

    ①国の責任で利用料・保険料の減免制度を確立する。

    ②65歳以上の介護保険料を全国単一の所得に応じた定率制に改める。

    ③保険料・利用料の高騰を抑えながら、制度の充実や基盤の拡充を図るため、現在25%の国庫負担割合を直ちに10%引き上げ、将来的には50%に引き上げる。───

    その財源は、「富裕層や大企業への優遇をあらためる税制改革」「国民の所得を増やす経済改革」を通じて、消費税の増税に頼らずに確保できます。

    介護保険制度は社会保障制度です。

    日本共産党は介護保険制度を、「必要な介護が保障され、安心して利用できる制度」に改革します。

要介護認定を受けている人

    要介護認定を受けている人が垂水区内でどれだけおられるのか。

      要支援1  2650人(20.7%)
      要支援2  2579人(20.1%) 
      要介護1  1990人(15.5%)
      要介護2  1711人(13.3%)
      要介護3  1511人(11.8%) 
      要介護4  1398人(10.9%) 
      要介護5   978人(7.6%)で、合計12817人(2017年10月31日現在)。

    垂水区の人口がだいたい22万人としても、17人に1人以上が要介護認定を受けていることになります。

    日本医師会のホームページ・地域医療情報システム(JMAP)によると、垂水区には入所型介護施設数が58施設あります(2017年12月現在)。

    これを「75歳以上1千人あたり施設数)で比較すると…

    垂水区は1.91。

    これは、全国平均(2.11)を下回っていることがわかります。

    垂水区内に、特養やグループホーム、老健などの介護施設への入所を待ち望む方がたくさんおられる。

    垂水区の介護需要は当分、全国平均を上回り続けます。

    その一方で、介護職員は、過重な労働を強いられる。

    全国どこでも共通した矛盾を抱えていますが、介護施設職員の待遇の抜本的な改善と、介護施設そのものの整備を急ぐことがますます強く求められています。

介護現場の職員の待遇改善を

    昨年、日本共産党議員団で神戸市内の事業所に対しアンケート調査を実施しましたが、「介護職員が確保できていない」が41%をしめました。

    私は予算市会にあたって、改めて聴き取り調査を行いました。

    〇30歳代男性。介護福祉士。5年間勤務で今年退職を決断。泊り明けに引き続き勤務。

    〇60歳代女性。「同じ施設に10年勤務されている方は、私の周囲にはいません」。夜勤中に看取り(介護)をすることも。「誤診をしたらいけないと必死になる。夜勤中はコールがならない間に夜勤を取る程度」。

    〇40歳代女性。介護福祉士。
    「私の職場は30~50代後半の方が多く、体調を悪くして続けられない方が多いです」。

    「介護の仕事で大切なことは、利用者様方が気持ちよく毎日が送れるようにすることだと思います。そのためにも、介護している方が、悩み、ストレスを抱えていては良い介護はできません」。

    介護職は命を預かる重要な仕事です。

    介護現場の多忙な状況や人材確保の難しさを考えるならば、抜本的な報酬の引き上げが必要です。

    もちろん、現場を支えているのは介護福祉士だけではありません。

    それぞれの職場に調理員、運転手、機能訓練の人など様々な人たちが支えています。

    過重な労働。

    神戸市内の介護現場の事業所職員の平均在職年数を調べていると…

       (特別養護老人ホームの場合)
    ・介護福祉士
    正規職員で平均5.65年。同じく、常勤の非正規職員は5.23年。
    ・職員全体(医師・看護師・介護支援専門員などを含む)
    正規職員で平均5.99年。同じく、常勤の非正規職員では4.41年。

       (介護老人保健施設の場合)
    ・介護福祉士
    正規職員で平均6.46年。同じく常勤の非正規職員で4.13年。
    ・職員全体(医師・看護師・介護支援専門員などを含む)
    正規職員で平均7.11年。同じく、常勤の非正規職員では4.94年。
    ~「第7期介護保険事業計画策定に向けての実態調査」より

      ◇      ◇      ◇      ◇      ◇      ◇

    それに見合った賃金を国も自治体も本気で保障するべきです。

    政府は、勤続10年以上の介護福祉士に、月額8万円相当の処遇改善をおこなうとしていますが。

    勤続10年の人は、むしろ少数派。

    しかも、財源は消費税率10%増税への引き上げによるもの。

    同じ現場で同じ介護労働をしながら、勤続年数の違いでもって、賃金に差をつけてしまっていいのでしょうか?

    神戸市には独自の処遇改善策はありません。

    私は介護現場で働くすべての勤務者に対して、神戸市として独自の支援策をつくるべきと考え、保健福祉局に質しました。

菜の花まつり

    今朝は、晴天に恵まれました。

    行ってきたのは、「菜の花まつり」。

    会場は、多聞台中央公園というところ。

    すぐそばに、小さいバスターミナルがあります。


    □  □  □  □   □

    花壇はとてもキレイです。

    地域の方が日頃から丹念に花壇を管理されているのでしょう。

    のどかな雰囲気でした。

    後からお神輿の行列が!

    春らしい行事です。

    近くにお住いの方からご要望を頂きました。

    「垂水行きのバスの本数を増やして欲しいです」

    たしかに、1時間に1本しかないのでは、たいへん不便だと思います。

    歴史ある開発団地からの大事なご意見だと思います。

聴覚に障がいをもつ人たちに触れて

    今日、垂水・レバンテ多目的ホールで、「卒業~スタートライン~」(2017年)という手話映画を視聴しました。

    主催は、「神戸市聴覚障害者福祉施設建設委員会事務局」(NPO法人・神戸ろうあ協会)という市内の聴覚障害者団体・共同作業所などの人達です。

    場面は、1965(昭和40)年の高校三年生の学生生活。

    聴覚障害者だから、当然、手話通訳がないと授業はほとんど理解できなくなる───だれでもそう思うのではないでしょか。

    映画のシーンでは…
    「手話は世間では通用しない。”手真似”に頼らず、厳しい社会の現実の中で生きなければいけませんよ」と多くの教職員が生徒に諭します。

    「先生の板書を写しても、世界史の授業、何が大事なのかさっぱりわからない」

    「わかる授業をしてほしい」

    「このままでは、僕たちの本当の卒業はありません」───生徒会が何度も教職員に交渉を重ねます。

    50年前と今とでは違ってきていると思いますが、障害とともに生きる人たちの苦労の一端を学び、たいへん、刺激になりました。

    ◇   ◇   ◇
    私が知ったのは、先日、垂水区日本共産党生活相談所に聴覚障害者である私の知人・荒木恭子さんが訪ねて来られたことなどがきっかけでした。

    左端の手話で話をしている男性は、映画にも出演した大矢暹(すすむ)さん。

    映画は、ご本人の体験談でもあります。

    「人とのつながりをもち、安心して暮らせる福祉施設をつくりたい!」
    ~いま、神戸市内に手話や聴覚障害に配慮した事業所を設立する運動に取り組み、神戸市にも支援を要請しているとお聞きしました。

    社会には、さまざまなハンデを背負いながらも一生懸命生きている人たちが無数におられます。

    一生に一度しかない自分の人生に対して、幸福を追求する権利を日本国憲法が定めています。

    人権の尊重、共生社会の実現、差別や偏見の解消…今の憲法をしっかりと現実社会に生かしていくことがとても大事です。

垂水区善行青少年表彰のつどい

ほぼ毎年、参加しています。

垂水区善行青少年表彰のつどい。

今年で34回目になるそうです。

今回受賞されたのは、団体の部では、地域のボランティア活動に取り組む「舞子中学校M.V.P」、公園の清掃活動に取り組む塩屋柏台子ども会、星陵台中学校は地域の独り暮らしの高齢者の救護活動をしてきました。


個人の部では、垂水東中学校の大原佳乃さんが受賞しました。

大原さんは中学3年生。

「先天性表皮水泡症」という難病と闘い、電動車椅子に乗って学校生活を送ってきました。

全国中学生人権作文コンテストに応募し、内閣総理大臣賞を受賞した大原さんが会場で朗読。

たいへん感動しました。

会場も涙と感動に包まれました。

大原さんは高校への進学を強く希望しながらも、非常に厳しい現実にぶつかります。

「『みんなと一緒に高校生になる。』これが私の目標です。なぜ、この目標にしたかというと、私にとって高校生になることは決して簡単なことではないからです。」

「電動車いすで生活する私にとって絶対に欠かせないエレベーターすらない高校も多く、選択できる学校は限られます」

「『義務教育ではないので、中学校のようにはサポートできない。』と、どの高校でも言われました。」

「障がいがあっても安心して進学できる支援を受けられる社会になってほしいです」(大原佳乃さんの作文より)。

希望する誰もが高校へ進学できる環境になっていない現実は、障がいと向き合いながら生きている子どもたちにも大きく立ちはだかっていることを強く学ばされました。

◎大原佳乃さんの作文は内閣府のホームページ(トップページ→政策・施策→国民の基本的な権利の実現→人権擁護局フロントページ→啓発活動→全国中学生人権作文コンテスト→入賞作文集)でご覧になることが出来ます。