神戸市でも、遅ればせながら中学校給食が実施される運びとなったことは、長年の要求が実った反映であり、悦ばしいことです。
しかしそれは、こども、家庭、学校にとって最善の給食の方式こそ、教育上求められていると思います。
神戸市内の大部分の小学校でおこなわれている自校調理方式が最適です。
教育委員会は昨年、各学校長宛てに「中学校昼食の検討に係る調査票」を送付。
「敷地内(運動場等、学校生活に必要な敷地を除く)に給食室の設置が可能なスペースはありますか。」の設問に、「ある」と答えたのは、市内82校中10校しかなかったとしています。
ほんとうにそうなのか?
私は「神戸の中学校給食を実現する垂水区の会」のみなさんと1月30日~2月8日にかけて、区内の7つの中学校を訪ね、実態調査をおこないました。
「デリバリー方式では、食品数が少なく、味が濃いでしょ?」
「個人的には、温かい給食が実現できたらなあって、思いますよ」
「自校方式と親子方式を始めから除外するのはいかなものか…」
「私は弁当派だが、選択制による給食導入には反対です。するかしないか、はっきりしてほしい」
校長先生、教頭先生と懇談し、意見交流をできたことはたいへん良かったと思います。
小一時間懇談をした後で、校舎、校庭を案内してもらいました。
もともと、給食実施を前提としていないため、調理室の設置スペースに適したところが見当たらない学校もあったことは事実です。
しかし、まったく使用していない校舎・テニスコート裏側など、決して無理なく設置できそうなスペースがあることも、いくつかの学校で見つけることができました!
調査票の10校以外にも可能な学校はあるということです。
また、「教員は多忙、とにかく、人手不足。教育にもっとお金をかけてほしい!」。
これが、訪問した全校からの共通した意見でした。
たしかに、いまの中学校の状況では、学校側にためらいが生じるのも当然だと思います。
前の政権が公約した35人学級でさえ、見送った安倍内閣の態度は、長年にわたって教育にたずさわって来た人たちへの背信行為です。
予算市会が始まります。
学校現場の一端に触れ、責任の大きさを改めて感じました。