「神戸市内で一番小さいホールで、400名規模。私営会場も使わざるを得ないのですが会場費が高いです。150名から200名ぐらいで使用料の安い公営ホールが有れば嬉しいです」。
クラシック音楽などの啓蒙・普及活動に取り組んでいる方々ご意見を伺ったことがあります。
神戸市に「芸術文化活動助成」という制度があります。
これは豊かな芸術文化活動の振興のために、グループや団体の活動を支援する制度です。
5年前に私は「公設の会場費の助成率を下げるべきではありません。助成率を2分の1から3分の1に減額すれば、小さな団体が不利になるのでないでしょうか」と、定例市会で指摘したことがあります。
実際、平成24年度の申請件数が307件・実績件数は296件だったのが、平成27年度には、申請件数249件・実績件数は248件とずいぶん減っています。
公的な助成を削減すれば、市民の身近な文化活動も芸術家の創造活動も停滞する一つの例証だと言えるでしょう。
神戸市は「新・神戸市基本構想(神戸市マスタープラン)」で、「国際性にあふれる文化交流のまち」を都市像の一つに掲げています。
そこには次のように書かれています。
「神戸の文化を多様で深みのあるものにしていくため」の環境をつくり、「これらの文化を支える人づくりを進めるため、市民と芸術家がお互いに高め合うことができるよう、市民の身近な文化活動や芸術家の創造活動の機会をつくる」と。
策定当時は笹山市政でしたが、神戸の文化の創造と発展にそれなりに行政としての責任をもって取り組もうとしていたのではないでしょうか。
巷では、芸術祭等の広告が目につきますが、いまは、その当時よりも後退しているのではないでしょうか?