私は予算市会にあたって、改めて聴き取り調査を行いました。
〇30歳代男性。介護福祉士。5年間勤務で今年退職を決断。泊り明けに引き続き勤務。
〇60歳代女性。「同じ施設に10年勤務されている方は、私の周囲にはいません」。夜勤中に看取り(介護)をすることも。「誤診をしたらいけないと必死になる。夜勤中はコールがならない間に夜勤を取る程度」。
〇40歳代女性。介護福祉士。
「私の職場は30~50代後半の方が多く、体調を悪くして続けられない方が多いです」。
「介護の仕事で大切なことは、利用者様方が気持ちよく毎日が送れるようにすることだと思います。そのためにも、介護している方が、悩み、ストレスを抱えていては良い介護はできません」。
介護職は命を預かる重要な仕事です。
介護現場の多忙な状況や人材確保の難しさを考えるならば、抜本的な報酬の引き上げが必要です。
もちろん、現場を支えているのは介護福祉士だけではありません。
それぞれの職場に調理員、運転手、機能訓練の人など様々な人たちが支えています。
過重な労働。
神戸市内の介護現場の事業所職員の平均在職年数を調べていると…
(特別養護老人ホームの場合)
・介護福祉士
正規職員で平均5.65年。同じく、常勤の非正規職員は5.23年。
・職員全体(医師・看護師・介護支援専門員などを含む)
正規職員で平均5.99年。同じく、常勤の非正規職員では4.41年。
(介護老人保健施設の場合)
・介護福祉士
正規職員で平均6.46年。同じく常勤の非正規職員で4.13年。
・職員全体(医師・看護師・介護支援専門員などを含む)
正規職員で平均7.11年。同じく、常勤の非正規職員では4.94年。
~「第7期介護保険事業計画策定に向けての実態調査」より
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
それに見合った賃金を国も自治体も本気で保障するべきです。
政府は、勤続10年以上の介護福祉士に、月額8万円相当の処遇改善をおこなうとしていますが。
勤続10年の人は、むしろ少数派。
しかも、財源は消費税率10%増税への引き上げによるもの。
同じ現場で同じ介護労働をしながら、勤続年数の違いでもって、賃金に差をつけてしまっていいのでしょうか?
神戸市には独自の処遇改善策はありません。
私は介護現場で働くすべての勤務者に対して、神戸市として独自の支援策をつくるべきと考え、保健福祉局に質しました。