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高校入試競争をいっそう苛烈にしてはならない

兵庫県は6月30日に、公立高校入試制度を改悪する「素案」を発表。現在16ある学区を5つの学区に再編してしまい、全県的に「複数志願選抜制度」を導入する考えです。学区が今よりも広くなればたいへんです。たとえば、神戸第三学区の場合、現在は神戸市内の3つの行政区(垂水区・須磨区・西区)の中学生(一部長田区からも)が公立を受験しに来ますが、それが、神戸全域と芦屋・淡路までが同一学区にされてしまうのです。遠距離通学は交通費だけでもかなりの負担ですし、片道の通学時間だけでも相当かかります。淡路の高校生が神戸市内の高校に、あるいは、垂水や西区の高校生が淡路や芦屋の高校を通学するとなると高校生活のかなりの部分を通学時間で割かれることなりましょう。この間、兵庫県では総合選抜制度が次々と廃止され、どこでも高校間に格差が生まれてきています。「できる高校」「できない高校」と、世間の目がそれぞれの高校と高校生に偏見を植え付け、心を傷つける…。そんな「高校改革」は、将来に禍根を残すだけです。子どもたちは未来社会の担い手です。一人ひとりの子どもたち、学生たちに最良の環境を保障することは、社会の責任です。7月29日まで県はパブリックコメントを実施していますが、「おかしい」と思ったら、おおいに意見を上げていこうではありませんか!