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歴史上のどんな偉大なたたかいも、あらかじめ勝算があって始められたものはない。たたかってこそ勝算は拓かれる。

23日、統一地方選挙前半戦の「報告集会」(レバンテホール)で、私があいさつした中身です。

 選挙本番中(3月29日~4月6日)は、街頭宣伝を294回(ハンドマイクでの辻立ちを含む)行いました。
昼の休憩時間中は、事務所の2階へ上がり、未連絡の後援会員への激励電話、テレデータや独自の名簿に基づく電話かけをしてきました。
いくらやっても時間は足りませんでしたが、選挙活動だけに専念することができたとても充実した9日間だったと思います。

 再選には至らなかったとはいえ、たいへん意義深い選挙ができたと思っています。
第一に、論戦がかみ合った選挙でした。
特に響きあったのは、国民健康保険料の思い切った引き下げと消費税増税についてでした。団地内を辻立ちしていて、窓から拍手してくれた人、バス停で「是非お願いします」と握手を求められたこともありました。
 自民党幹事長代行の萩生田光一氏が「消費増税延期もありうる」などと発言しました。
全国の戦いが安倍政権を追い詰め、国政を動かしてきているといえると思います。
 私は選挙公約の一つに、「いじめのない学校と社会」を掲げました。選挙後、垂水区の中学生がいじめの犠牲になった痛ましい事件で、神戸市いじめ問題再調査委員会がいじめの行為を認めるに至りました。
「いじめとの関連はわからない」などとした不当な報告を覆すことになった。
本当に良かったと思います。
私もご遺族にお会いしたことがありましたが、「本当のことを知りたい」との当たり前の願いが漸く叶ったことになります。
12人で頑張った共産党市会議員団の粘り強い論戦が実を結んだともいえると思います。
 選挙中の演説では、有権者に中身が届けば必ずと言っていいほど、いい反応が次々に返ってくる。
高すぎる国保料・介護保険料、消費税に頼らない別の道…
全体としての白けたムード、静かな選挙の中でも直接訴え、それが届けば、まちの雰囲気を変え、有権者の心を動かすことができると感じました。
これは、私と同乗した候補者・アナウンサー・運転手の共通した感想だったと思います。

 第二に、こどもたちとの対話が弾んだ選挙でした。
公園で遊ぶこどもたちからは、
「ボール遊びができる場が欲しいです」
「消費税を上げられるの絶対にいや!」
「戦争はあかん」。
私の演説内容を真面目に聞いてくれ、そして話が弾んだ楽しさも、宣伝カーで共有し合えた喜びでした。
これは決して演説の技術的なことではありません。
こどもたちからも政治を身近に感じてもらえ、共産党が一番訴えたいことで共感してもらえると思いました。
またその他、地域からの要求がいくつも寄せられた楽しさと候補者冥利に尽きる選挙でした。

 第三に、新しい仲間といっしょに選挙を戦うことができた選挙でした。
アナウンサー、電話かけ、運転手、ビラ配り…よく助けていただきました。

 投票日の4月7日の夜は冷たい雨でした。
私はこの開票結果を受け、選挙事務所で次にようにお礼と今後の決意を述べました。
「選挙の結果はすべて私自身にあります。力不足で申し訳ございません。しかし、私は選挙に出て活動することは好きな人間です。今後の4年間の間にさまざまな体験を経ることになるでしょう。改善するところは改善して必ず捲土重来を果たしたい」。

 今回の選挙、出発点は疑いもなく厳しい情勢でした。
垂水区では、一昨年の衆議院比例で7000票台。
その時、私は凍り付いてしまいました。
今回の選挙結果は、日本共産党への得票数でそれを一定押し返したといえると、私も思います。
しかしながら、選挙で貴重な市会の議席を失ってしまったわけです。
現に神戸市会では日本共産党議員団が12人の第2会派から9人となり、(いまのところ)第4会派への後退を余儀なくされてしまいました。
新しい神戸市議会には、維新やタカ派、新自由主義者の議員などが増えています。
「“維新です”とパフォーマンスだけして簡単に通る人がいる。選挙に行くのがバカバカしくなる。垂水の区民が嫌いになりました」ともある支持者から言われました。
有権者にとっては、“大切な一票”です。
おそらく、“これで、ますます、市民の意見が通らなくなるのではないか”とか、“共産党が押し込められて、政治も暮らしもますます希望をもてなくなる”といった不安感が、支援していただいた方々の感想から滲み出て来るように伝わってきます。

心が痛む思いです。

私に対して、
「まさか、落選するとは思わなかった」
「悔しさのあまり、泣けてきて眠れなかった」
「2人通るだけの得票は取れているのに、上手く分けられなかったのか?」
「なぜ、今回の選挙ではウチにあいさつに来なかったのだ?」
「うちは家族4人とも入れたのに…」とも言われてきました。
「私のところにお宅の党から電話は掛かってきたが、戸田あきらとも赤田かつのりともいわれなかった。『共産党よろしく』だけだった」とも言われました。
最大の反省点は、私と有権者との接点が4年前と比べて激減したことにあります。
忙しさにかまけたといえば、言い訳になります。
私の力不足であり、申し訳ない気持ちです。
 4年間という歳月は、長いけど決して長くはない、これからさまざまな政治的体験を経ることになるかと思いますが、私は有言実行で活動していきます。
垂水区の議員は1人になりますが、私は3期12年にわたってみなさんに支えられ、神戸市議会へ送っていただきました。
その経験を生かし、現職議員に優るとも劣らない活動をしていきたいと考えています。
つまり、市政報告会や集い、生活相談、学校との懇談等々です。
今までと変わらず私は垂水区の代表、“垂水区の日本共産党の看板”として奮闘していきます。
 
 選挙後、たいへん勇気づけられる出来事に出会いました。
衆議院大阪12区の補欠選挙ですの宮本たけしさんの英断と大奮闘です。

「歴史上のどんな偉大なたたかいも、あらかじめ勝算があって始められたものはない。たたかってこそ勝算は拓かれる」─

共産党衆議院議員のバッジを外し、自らの退路を断ってでも、本気の野党共闘の流れをつくっていく戦いに挑み、全国に党派を乗り越えた感動を与えました。
本当に勇気あることであり、尊敬するべきだと、私は強く強く思いました。
宮本さんの英断が日本共産党の権威を高めたのではないでしょうか。
なんのために議員バッジをつけて活動するのか─それは国民の命と暮らしを守るため、国民とともに希望ある未来を切り拓いていくために命を懸けて頑張ること─勝利することは出来ませんでしたが、宮本さんの清々しい勇姿を動画で拝見し、“本物の政治家””本物の議員”を感じました。

参議院選挙はこの夏、確実にあります。
解散総選挙の可能性も否定できません。

 国民の間には、安倍政治への怒りや不安とともに、政治への失望・あきらめ感が強く蔓延しています。しかしそういった中、本気の野党共闘をつくって、安倍政治を一日でも早く終わらせ、希望ある政治と暮らしに道を切り開く戦いがどうしても必要だと、いまの私は沸々と感じています。
垂水区の共産党の代表として、一生懸命頑張っていく決意です。