今日、垂水・レバンテ多目的ホールで、「卒業~スタートライン~」(2017年)という手話映画を視聴しました。
主催は、「神戸市聴覚障害者福祉施設建設委員会事務局」(NPO法人・神戸ろうあ協会)という市内の聴覚障害者団体・共同作業所などの人達です。
場面は、1965(昭和40)年の高校三年生の学生生活。
聴覚障害者だから、当然、手話通訳がないと授業はほとんど理解できなくなる───だれでもそう思うのではないでしょか。
映画のシーンでは…
「手話は世間では通用しない。”手真似”に頼らず、厳しい社会の現実の中で生きなければいけませんよ」と多くの教職員が生徒に諭します。
「先生の板書を写しても、世界史の授業、何が大事なのかさっぱりわからない」
「わかる授業をしてほしい」
「このままでは、僕たちの本当の卒業はありません」───生徒会が何度も教職員に交渉を重ねます。
50年前と今とでは違ってきていると思いますが、障害とともに生きる人たちの苦労の一端を学び、たいへん、刺激になりました。
◇ ◇ ◇
私が知ったのは、先日、垂水区日本共産党生活相談所に聴覚障害者である私の知人・荒木恭子さんが訪ねて来られたことなどがきっかけでした。
左端の手話で話をしている男性は、映画にも出演した大矢暹(すすむ)さん。
映画は、ご本人の体験談でもあります。
「人とのつながりをもち、安心して暮らせる福祉施設をつくりたい!」
~いま、神戸市内に手話や聴覚障害に配慮した事業所を設立する運動に取り組み、神戸市にも支援を要請しているとお聞きしました。
社会には、さまざまなハンデを背負いながらも一生懸命生きている人たちが無数におられます。
一生に一度しかない自分の人生に対して、幸福を追求する権利を日本国憲法が定めています。
人権の尊重、共生社会の実現、差別や偏見の解消…今の憲法をしっかりと現実社会に生かしていくことがとても大事です。
ほぼ毎年、参加しています。
垂水区善行青少年表彰のつどい。
今年で34回目になるそうです。
今回受賞されたのは、団体の部では、地域のボランティア活動に取り組む「舞子中学校M.V.P」、公園の清掃活動に取り組む塩屋柏台子ども会、星陵台中学校は地域の独り暮らしの高齢者の救護活動をしてきました。
大原さんは中学3年生。
「先天性表皮水泡症」という難病と闘い、電動車椅子に乗って学校生活を送ってきました。
全国中学生人権作文コンテストに応募し、内閣総理大臣賞を受賞した大原さんが会場で朗読。
たいへん感動しました。
会場も涙と感動に包まれました。
大原さんは高校への進学を強く希望しながらも、非常に厳しい現実にぶつかります。
「『みんなと一緒に高校生になる。』これが私の目標です。なぜ、この目標にしたかというと、私にとって高校生になることは決して簡単なことではないからです。」
「電動車いすで生活する私にとって絶対に欠かせないエレベーターすらない高校も多く、選択できる学校は限られます」
「『義務教育ではないので、中学校のようにはサポートできない。』と、どの高校でも言われました。」
「障がいがあっても安心して進学できる支援を受けられる社会になってほしいです」(大原佳乃さんの作文より)。
希望する誰もが高校へ進学できる環境になっていない現実は、障がいと向き合いながら生きている子どもたちにも大きく立ちはだかっていることを強く学ばされました。
◎大原佳乃さんの作文は内閣府のホームページ(トップページ→政策・施策→国民の基本的な権利の実現→人権擁護局フロントページ→啓発活動→全国中学生人権作文コンテスト→入賞作文集)でご覧になることが出来ます。
明日は予算特別委員会で私が質疑する日。
保健福祉局に数点聞きます。
国民健康保険制度が法律の改定によって、「都道府県単位化」されます。
県下の他都市と将来的には足並みを揃えて、保険料を統一することに。
調べてみると、結局は今よりも保険料が上がる世帯が多数を占めてしまいます。
神戸市当局は、「上げ幅をなるべく押さえるようにした」と説明します。
でも、これまでだって高くて払えず、滞納を余儀なくされる世帯が少なくありません。
保険証を使えなくなることも。
ふと思うことがあります。
自立支援医療。
生涯にわたって病と付き合いながら生活する人達にとって、大切な通院医療制度です。
自己負担額を軽減できます。
年々利用者数が増えており、保健所の精神保健福祉センターに問い合わせたところ、市内で約29000人の方が自立支援医療を利用されているとか。
でも、これは保険料を払っていなければ利用できません。
もし、払えなくなったら…。
税金を有効に活用して、国民健康保険料の高騰をしっかり抑えるべきです。
健康保険制度は社会保障制度ですから。