プロ野球はいよいよ大詰め。
セ・リーグは阪神、ヤクルト、巨人の首位争いが注目されます。
今年は一度も球場へ野球を観戦しに行く機会に恵まれませんでした(;;)
しかしこの夏、時間を割いて東京まで足を運んできたところが2か所あります。
〔1〕洲崎球場跡地
江東区にあります。
日本プロ野球史上初のホームグラウンド。埋め立て地に作られた球場でした。
沢村栄治投手(巨人)や景浦将選手(タイガース)などの全盛期に使用されました。
現在は、ビルや立ち並ぶ街のど真ん中。
江東区新砂1丁目付近です。
しかし当時は非常に水はけが相当悪かったそうで、満潮時にグラウンドが水に浸かって中止になることも。
当時の新聞を拝見すると、1938(昭和13)年3月15日の巨人対名古屋金鯱戦は、ダブルヘッダーの第2試合が5対2の5回コールドゲームで巨人。
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〔2〕鎮魂の碑
黎明期のプロ野球選手達は、絶対主義的天皇制の時代にありながら白いボールに魂を込めて束の間の熱き戦いを繰り広げてきました。プロ野球が日本社会に定着したのは、この野球に思いを馳せた当時の若者たちの功績です。
しかし!
「今春巨人軍から晴れの入営をした職業野球のヒーロー、鉄腕投手の沢村栄治君がいつの間にか山田(喜)部隊の一等兵として武漢攻略の北部戦線に現れた、…『出征してから野球のことはまるで忘れてしまった…中山が負傷した三原さんが負傷した、こんどはわしの番かなハ、ハ、ハ…』(1938年9月11日付け「読売」より)
もし、戦争がなければ…もっともっと活躍していたはずです。
写真は、東京ドームの前にあるプロ野球鎮魂の碑。
東京に行くとき、必ず立ち寄ってみたくなるんです。
「野球は敵国のスポーツ」だとして、弾圧されました。
兵役を拒否することはできませんでした。
スタルヒンのような外国籍の選手は差別・迫害を受けました。
戦争は若者の夢や希望を、スポーツ発展の芽をむしり取ってしまいます。
3日目(9月2日)は富山県庁。
DV被害者への支援策では、進んだ経験を神戸市でも積極的に取り入れていくよう要望していきたいとの問題意識を持ってお話をうかがいました。
それと、中学生の運動部活動の推進策についてお聞きしました。
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視察ではいつも、電車・バス・飛行機での移動中やホテルに滞在中が、レポートを書いたり、普段読めていない資料や書物に目を通せる貴重な時間帯になっています。
また、各訪問先から調査項目にもとづく資料と合わせて、議会の特徴や町の特色、観光名所、ご当地に縁のある著名人を紹介する資料などもいただきます。
それらは今後、私的に活用することもあるかもしれませんし、また、「最近、コミュニティバスが開通したがどういう経緯で…」「中心部の人口ばっかり増やして大丈夫か?」といった別の問題意識が湧き、あらためて訪れてみたいと思ったりもします。
文教こども委員会から2泊3日間の管外視察。
初日(8月31日)は東京都・豊島区役所へ。
同区は日本創生会議から「消滅可能性都市」と言う指摘され、「国際アートカルチャー都市構想」を。
三宮のような大規模な開発と、人口増を図ることに相当力を入れているようで…。
近年、外国籍の方も含めて人口が増え続けています。
新しい区役所は11階から49階までを高層マンションに持つ(432戸)高層ビルです(共産党区議団は2012年に建設に反対する声明を出していました)。
区役所内には、若い世代の来庁者が目立ちました。
待機児童数も当然多いはずですが、新たに認可保育園をつくる計画はないようです。
新しい区役所は、もともと、以前に閉鎖した小学校と児童館があったところ。
子どもの数は増えているのだから新たに別の場所を使用してでも、新築する必要があるのではないかと思いました。
先日の会派の視察で、NPO法人がこどもの貧困問題に向き合った精力的な活動をしていたことと重ね合わせると、行政サイドの子育て施策の遅れが際立って見えます。
会派の視察で東京都に。
森本・大かわら・大前議員、事務局員の方と5人での一泊二日間。
26日は世田谷区役所にて。
①中学校給食
世田谷区は一部を除いて中学校の給食をセンター方式から自校方式を採用。
老朽公舎の改築に併せて実施方式を転換しています。
全校に栄養士を配置し、こどもの様子に鑑み、キメ細やかな献立を作れます。
もはや、東京23区では自校調理方式が当たり前になっています。
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②待機児解消策
同区は全国で待機児童数が最も多いとされています。
しかし、「保育園に入園できなかったために育児休業をしたケース」も待機児童数にカウントしており、そこが神戸市ほか他都市と違うところです。
小規模保育園の整備も進めていますが、主眼は認可あるいは認証保育園の整備が中心。連携施設をしっかりと確保することを先行させているようです。
ただ本当に保育の質を下げないために必要なことは、公立を含む保育所整備ではないでしょうか。
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③27日は豊島区に。こどもの貧困問題は切実で、対策が本当に必要です。
NPO法人「豊島子どもWAKUWAKUネットワーク」が、こどもたちへの学習支援や遊び場、交流できる場を提供する精力的な活動をしています。
保育園に入れないこども、不登校のこども、塾にいけないこども、家庭の愛情が特に必要になっているこども…公園や区民広場、お寺などを活用し、プレーパーク、「夜の児童館」や「子ども食堂」を運営。地域の人たちや大学生などの力が支えになっているようです。
こどもたちの居場所として、また保護者同士など地域のふれあいの場として機能し、たいへん喜ばれているとお聞きしました。
※(写真)池袋本町公園では、プレーパークとしてたくさんのこどもたちが支援員の方々が見守るなかで、楽しく遊んでいます。