「介護保険料が上がって困っています」。
第1号被保険者の方から相談が寄せられました。
今回の保険料改定で保険料年額の基準額は、前期(平成24~26年度)に比べて62406円から68748円へと上がりました。
Aさんは、事業の失敗で負債の返済に苦心してきましたが、昨年に夫と死別。
しかも重度の障害を持つ残された家族の介護もしなければならないのに、公営住宅の家賃が上がり、途方に暮れた毎日を過ごしています。
保険料のために医療費や介護サービスの利用料を抑えなければならないところまで、追い詰められています。まさに、保険あって介護なしです。
介護サービスの利用者は増えるのは当然です。しかし、「相互扶助」を制度の基本にしてしまうと、結局、辛い立場に追い込まれるのは、社会的に弱い立場に置かれている人たちではないでしょうか。
国民健康保険料の通知が各家庭の届けられ、昨日、今日と、私のところにも相談が寄せられました。
「なんでこんなに高いの?」。
今年度は、加入者全体として、前年度より保険料が下がっている方が多いようですが、それでも依然、高い保険料設定になっていることに変わりはありません。
前年度より下がっているというのも、加入者の医療費の減少が影響の一つとして挙げられています。
…
そう言えば、いっせい地方選挙で演説中にある高齢男性から、「是非、公園のベンチを増やして欲しいんです。なぜなら、私はこうやって毎日歩いたり、体操したりしていますが、それは、自分の健康維持と、医療費を少しでも抑えたいからなんですよ。でも、年を取っているから、せめて、一休みできるところくらいは、確保したいと思ってね」…。
「健康保険制度は相互扶助。だから医療費が増えれば、保険料は上がる」というしくみの問題点を感じざるをえません。