神戸市の児童生徒の就学援助認定率(受給者数/児童生徒総数×100)は、2015(平成27)年度で19.7%。
2割近くのこどもたちが就学援助制度を利用しています。
入学前には、新小学生ならランドセル、算数セット、…
新中学生なら学生服や部活動の用具等々、相当のお金がかかります。
生活が大変な家庭にとって、入学準備金のより早い時期の支給が切実に求められています。
市議会・文教こども委員会で「就学援助の入学準備金の3月支給を求める請願」が審査されました。私は政令市では福岡市が入学前支給を実施している事例を紹介しながら、神戸市での実施を強く求めました。
市教委は今のところ、「入学前に過程で一定の負担が発生していることは認識しているので、他都市の状況も参考にしながら検討していきたい」としています。
請願は「継続審査」に。
先にご紹介したように、国も動き始めています。
入学前支給は神戸市でも一日も早く実施を計画するべき時に来ています。
就学援助制度の改善が今日ほど切実に求められているときはありません。小中学校等の入学時にお金がかかりますので、最近では全国的に入学準備金を入学前に支給する自治体が急速に増えてきました。国会で日本共産党の畑野君枝衆議院議員などが取り上げてきた要求が実ったニュースが、先日の「しんぶん赤旗」で報道されました。文部科学省が、各都道府県教育委員会に通知を出しました。その全文(要旨)は、以下のようです。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
28文科初第1707号
平成29年3月31日
各都道府県教育委員会教育長 殿
文部科学省初等中等教育局長
藤 原 誠平成29年度要保護児童生徒援助費補助金について(通知)
就学援助については、学校教育法(昭和22年法律第26号)第19条の規定により、市町村において適切に実施されなければならないこととされていますが、市町村の行う援助のうち、要保護者への援助に対しては、国は、義務教育の円滑な実施に資することを目的として、「要保護児童生徒援助費補助金」によりその経費の一部を補助しております。
今般成立した平成29年度予算においては、「新入学児童生徒学用品費等」をはじめ、別添1のとおり、予算単価等の一部見直しを行いました。
また、援助を必要とする時期に速やかな支給が行えるよう、中学校等だけでなく、小学校等についても、入学する年度の開始前に支給した「新入学児童生徒学用品費等」を国庫補助対象にできるよう「要保護児童生徒援助費補助金及び特別支援教育就学援助費補助金交付要綱」(昭和62年5月1日文部大臣裁定)の一部を別添2のとおり改正しました。
各都道府県教育委員会におかれましては、市町村において、上記見直し等の趣旨を踏まえ、援助が必要な児童生徒等の保護者に対し、必要な援助が適切な時期に実施されるよう市町村教育委員会に周知いただきますようお願いします。
なお、学校教育法第19条の趣旨を踏まえ、公立学校のみならず、国立学校や私立学校に通う児童生徒等に対する就学援助の実施についても適切に御対応いただくよう改めて市町村教育委員会にして御指導よろしくお願い申し上げます。(別添)
1. 要保護児童生徒援助費補助金の予算単価・標準単価・国庫補助限度単価
2. 要保護児童生徒援助費補助金及び特別支援教育就学奨励費補助金交付要綱
「神戸市内で一番小さいホールで、400名規模。私営会場も使わざるを得ないのですが会場費が高いです。150名から200名ぐらいで使用料の安い公営ホールが有れば嬉しいです」。
クラシック音楽などの啓蒙・普及活動に取り組んでいる方々ご意見を伺ったことがあります。
神戸市に「芸術文化活動助成」という制度があります。
これは豊かな芸術文化活動の振興のために、グループや団体の活動を支援する制度です。
5年前に私は「公設の会場費の助成率を下げるべきではありません。助成率を2分の1から3分の1に減額すれば、小さな団体が不利になるのでないでしょうか」と、定例市会で指摘したことがあります。
実際、平成24年度の申請件数が307件・実績件数は296件だったのが、平成27年度には、申請件数249件・実績件数は248件とずいぶん減っています。
公的な助成を削減すれば、市民の身近な文化活動も芸術家の創造活動も停滞する一つの例証だと言えるでしょう。
神戸市は「新・神戸市基本構想(神戸市マスタープラン)」で、「国際性にあふれる文化交流のまち」を都市像の一つに掲げています。
そこには次のように書かれています。
「神戸の文化を多様で深みのあるものにしていくため」の環境をつくり、「これらの文化を支える人づくりを進めるため、市民と芸術家がお互いに高め合うことができるよう、市民の身近な文化活動や芸術家の創造活動の機会をつくる」と。
策定当時は笹山市政でしたが、神戸の文化の創造と発展にそれなりに行政としての責任をもって取り組もうとしていたのではないでしょうか。
巷では、芸術祭等の広告が目につきますが、いまは、その当時よりも後退しているのではないでしょうか?